骨盤臓器脱(子宮脱など)

骨盤臓器脱(子宮脱など)

骨盤臓器脱とは

骨盤にある臓器である子宮、膀胱、直腸などがだんだんと下がってきて、膣から体外に出てしまう病気をいいます。
脱出する臓器により、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤、小腸瘤、膣脱などに分かれ、これらが単独または同時に出現してきます。
当院では子宮脱の患者さんへのペッサリー療法を行っております。

【イラスト】骨盤底筋図

子宮脱の症状

  • 股の間の違和感
  • おりものの増加、出血
  • 排尿・排便障害

子宮脱の原因

子宮脱は、分娩や外科手術などによってダメージを受けた骨盤底筋が加齢に伴い弱くなり、臓器を支えきれなくなることで起こります。
自然分娩の回数が多いほど起こりやすく、発症する患者さんの多くは分娩経験者といわれています。
分娩後すぐに発症することは少なく、閉経を迎える頃から60歳代にかけて起こることがほとんどです。

慢性的な咳や便秘、仕事などで日頃から重い荷物を持っている、肥満体型の方なども腹圧がかかりやすいため、子宮脱になりやすいといわれています。

治療法

ペッサリー療法

腟の中にペッサリー(リング状の器具)を挿入して脱出を抑えます。
腟炎やおりものの増加、出血などの症状が起こることがあり定期的な管理が必要です。

手術療法

脱出した子宮などを切除したり緩んだ部分を縫い縮めたりする手術や、人工物であるメッシュを使い腟壁を補強する手術など多数の選択肢があります。

  • 当院では手術は行っていないため、手術が必要と考えられる患者さんは他院へのご紹介を行います。